日本人の5パーセントしか知らない? 目薬の正しいさし方と間違ったさし方とは?
あなたは目薬をさした直後、目をパチパチさせていませんか?
それ、間違った指し方です。
花粉症の季節。
目のかゆみに悩まされ、点眼薬を使用する方が多いと思います。
目薬をさすのは良いことです。
ところが目薬の正しさ仕方を知っている人は実はほとんどいないとか。
週刊ポスト2017年3月17日号に掲載されていた
「目薬の正しいさし方」についてまとめてみました。
正しいさし方を知らないと、効果がないどころか、思わぬ病気のリスクもあります。
医師のおすすめする正しいさし方を知っておきましょう。
ちなみに、症状別の市販目薬、正しい選び方についてはこちらをご覧ください。
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その目薬のさし方、間違っています
目薬の間違ったさし方を5つ、ご紹介します。
間違い1 目薬をさしたあと瞬きを繰り返す
目薬をさした後に、何度も目をパチパチとさせていませんか?
このさしかた、間違っていると言われています。
これはかなり多くの人がやっているやり方ではないでしょうか?
さした後にまばたきしたほうが、なんとなく瞳の全体に行き渡るような気がしますよね。
しかしそれは大きな勘違いだそうです。
点眼直後にまばたきをすると、目薬の成分が涙で流されてしまいます。
たとえ涙をこぼさなくても、何度も瞬きを繰り返すことで瞳に涙が溜まります。
それによって目薬の効果が薄められてしまう恐れがあります。
ではどうすればよいでしょうか?
目薬をさした後は、目をつぶって「1分程度動かずにじっとしておく」のが正しいさし方。
目を閉じたまま瞳を上下左右に動かすことも×。
1分は結構長いですよね。
しかしこれだけで、ぱちぱちまばたきするよりも、効果が倍増するとか。
間違い2 多めに何滴かさす
目薬を少し目から外してしまったり、多少目からこぼれるてもいいくらいにさしていませんか?
これも間違った指し方。
目薬の1滴分の量は、人間が目に溜めていられる水分の量とほぼ同じと言われています。
つまり1滴させば、いわば「もうコップ満杯」ということです。
それ以上さしても、ただコップから溢れるだけ。
単なる目薬の無駄遣いだと言われています。
完全に目から外したりしない限りは、目薬は1回につき1滴で充分だそうです。
それと、1日の使用回数がきちんと決められてる目薬の場合。
この場合は、さしすぎは「無駄遣い」どころか、やっちゃいけないこと。
度を超えて頻繁に目薬をさすと、有効成分に対して耐性ができてしまい、目薬の効果がなくなってしまう恐れがあります。
また種類によっては、例えばステロイド系目薬などは、副作用の心配もあります。
1日の使用回数をきちんと守り、さしすぎることのないようにしましょう。
間違い3 思い立ったらすぐにさす(手を洗わない)
例えば外出時。
外を歩いていて、目がかゆいと感じる。
そこで少し立ち止まって、その場で点眼。
また例えば仕事中。
パソコンと向き合って、目が疲れた。
デスクの引き出しから目薬を取り出しその場で点眼。
「目薬はすぐにさす!」
「後でさそうと思っても忘れるから即行動!」
そう思ってる方は要注意です。
目薬をさす前は必ず手を洗わなければいけません。
目薬をさす上で最も危険なこと、そして最もよく起こりがちなことがあります。
それは、目薬の容器に雑菌が入ることです。
雑菌の入った目薬をさすと、目の炎症が起こるなど、思わぬ副作用が生じる恐れがあります。
別に直接、目薬の注ぎ口を指で触っている訳では無いですよね。
しかし、雑菌は目に見えないのでどこで付着するかわかりません。
雑菌の混入する可能性を少しでも減らすことが大事です。
なので、目薬をさす前は必ず手を洗いましょう。
また注ぎ口が、まつげや顔に触れないようにしましょう。
間違い4 ふたを脇において目薬をさす
目薬のふたを机の上に置いて目薬をさす。
目薬さすときは両手を使う人もいます。
ちなみに私は片手に目薬、もう一方の手でまぶたを開くタイプです。
片手でさせません(笑)
両手を使うから、ふたを机の上に置いておく
これは危ないです。
さきほど説明した雑菌混入の恐れがあります。
ふたの内側を上にしようが下にしようが、雑菌混入の恐れがあります。
かといって手を洗っていない状態で蓋を握り締めても、雑菌混入のリスクは高まります。
そういう意味でも必ず目薬をさす前には石鹸で手をよく洗いましょう。
間違い5 フタを落としても気にしない
もしも蓋を床に落としてしまったら、雑菌混入のリスクは非常に高くなります。
医師の意見としては、いちどでも蓋を落とした目薬はもう使用しないほうが良いとのことです。
ほとんど使っていない目薬の蓋を落としてしまった場合は悲惨です。
「べつにちょっと落としたぐらい大丈夫だろ。」
「今まで手なんか洗ってないけど、炎症を起こしたことなんかない」
という方は大勢いると思います。
むしろ炎症起こした方の方が少数でしょう。
しかし医師の意見としては少しでもリスクの有る使用法は避けるべきということです。
もちろん使用法や取り扱いについてはどこまで気にするかは各人の自由です。
もし何のリスクや問題がなければ、「ふたを落としたらもう使うな」などと、わざわざ言及しないはずです。
一応、頭の片隅に入れておいても損はないはずです。
2を落としてしまったら、もったいなくても捨てるべしです。
おまけ 雑菌繁殖を防ぐ防腐剤は、目に悪い
ちなみに容器内での雑菌の繁殖を防ぐために、防腐剤の入っている目薬も販売されています。
防腐剤が入っていれば、確かに雑菌による思わぬ副作用、目の炎症などは防げます。
しかし防腐剤そのものが目に良い成分ではありません。
体質や過剰な使用によって、角膜を傷つけるリスクがあると言われています。
目薬を選ぶ際はできるだけ防腐剤不使用のもの選んだ方が良いでしょう。
パッケージに「防腐剤不使用」と書かれているはずです。
そして防腐剤不使用のものは、容器内に雑菌が混入しやすいです。
取り扱いには十分注意しましょう。
まとめ
まとめます。
- さしたあとは、まばたきしない
- さしたあとは、めをつむって1分待つ
- さす前は、手を洗う
- ふたからの雑菌混入に注意する
- 防腐剤不使用のものを選ぶ。
正しいさし方として、さしたあと1分間じっとする。
これだけで、通常の2倍の効果が見られたという検証結果もあるそうです。
「医師のすすめる正しい目薬のさし方・正しい取り扱い」
目薬をさす際の参考にしてください。